住田町研修二日目
- forstwald2019
- 2024年10月17日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年10月21日
研修二日目、町有林の多様な森づくりの現地視察で始まった。伐採された後の笹原になった町有林に森を取り戻そうというプロジェクトの現場。
確かに笹原は隙間なく更新を妨げている感じは受けたが、一旦刈払うと次の芽が出てこないという不思議な笹原。次の芽が出てこない(刈払った笹のマルチの効果という説明だったが、それだけでは無いと思う。このササの性質?事実、天川のススキなどマルチの草抑えの効果など全く無い)ので刈り払って木を植えれば、下刈をしなくても木が育つという。これが自然配植の技術だという説明だったがなんだか納得できない面も多々・・・・というのも、我々の伐採跡地の森づくりはススキ、キイチゴ類、アメリカオニアザミなどなど外来種も含めた雑草と、鹿との戦いなので・・・そんなにスルッと木だけが育つことが摩訶不思議。
まぁ、それだけ地域によって、気候や地形、土壌、標高によっても微妙な植生の違いや生育状況の違いもあるのだろう。広葉樹はある程度地域が離れても遺伝子がさほど変わらないという先生もいるが、樹木単体のDNAそのものが変わらなくても、こういった森林の撹乱からの立ち上がりで優先する植生の違いは自然条件や環境や潜在植生によって大きく変わると思うので、やはり、各地域での更新技術やデータの蓄積は大事だと思ったなぁ。
今回の視察現場では、そんな東北の地での植栽樹種選定について、当初指導を受けていた岩手大学の教授の樹種選定を切り替え、三重県の山で生まれ育った仙人から配植の指導受けたということにも少なからず違和感を感じた。純粋に「なんでなん?」と不思議に思うこともいくつかあったが、現地では議論の時間もなかったし、一生懸命取り組んでおられることを否定するような、ことにもなりかねないので質問は控えた。
こうして、現場を見て聞いていろいろ感じ、考えることが研修の成果なんだろうと思った。百聞は一見に如かず。有意義な研修だったと思う。
帰りの飛行機の窓から、我が青春の「北アルプス」がよく見えた。剣・立山・槍・穂高。もうこの膝では二度と登ることができない山々・・・
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