生命誌〜中村桂子さん
- forstwald2019
- 2024年12月20日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年12月22日
先日なんとなくNHKテレビを見ていると、この本の著者である中村桂子さんが紹介された。ここのところ、父や母の加齢によるトラブルが相次ぎ、自分も60代後半になり、加齢と今後の生き方に色々不安や、やるせ無さを感じることが多くなっていた。そんな中で年寄りらしく「いつ消えるか・・・の準備をいつするか・・・・」みたいな後ろ向きのことも考える様になった。何かのヒントになろうかとこの本を手に取った。
この中村桂子さんはなんと88歳。私の母と一歳ちがい(一つお若い)なのだが、テレビのインタビューの受け答えや会話も現役バリバリで「これが88歳?!!!」と驚いた。元々賢い人だからと言うことで片付ける様なことではなく、この人の人生への取り組み方に短時間だが感銘を受けた。まして、新刊書を執筆したとかで、その活動の素晴らしさに一瞬でファンになってしまった。
読み始めたのは少し前なので、先日のフォレストリーダー研修でも「生命誌」「『私たち生き物』の中の私」の視点にヒントを得たお話も少しさせていただいた。
世の中の間違った考え方や言葉「脱炭素社会」「水素社会」なるほど・・・と考えさせられることも多々。
農耕が始まり穀物が蓄えられることで、権力や争いが生まれたと小学校の歴史でも学んだが、今の世の中、人が人を簡単に殺し、戦争は無くなるどころか過激さを増し、使えば人類が途絶えるであろう「核兵器」の放棄すら社会の多くがが望まないでいる。
気候変動で将来世代がこの青い地球で生き延びることができないことが危惧される中で、「脱炭素」を唱えることで自分だけ金儲けをしてやろうという輩もどんどん増えている。
同等の比較にはならないが、かく言う自分も、なんとか自然をコントロールし自分の目指す森を最短時間で作ろうとしている。J-クレジットにも関わらせてもらっているが、森の現場での頑張りより、事務局や審査機関とのやり取りでお金とエネルギーを浪費し、制度の中で森づくりが置いてけぼりを喰らっている感触に落ち込んでいる。自分や社会が考えなければならないことはあまりにも多いことにも気付かされた。「循環」、「土」、「『私たち生き物』の中の私」。
それにしてもこの中村さんはすごい。この年齢で、多分かなり短時間でこの本を書き上げている。自分の心の持ち様の励みにもなった。
是非みなさんにも手に取ってご一読いただきたい。

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